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2025.10.01

彼岸の儀式に学ぶ――仏教伝統が育む人間のこころ

2025年9月23日、学林合同による「秋季彼岸会式典」が、本部発祥の地において厳かに執り行われました。この式典は、学林に連なる各科が一堂に会し、仏教の伝統的儀式を通して「いのち」をあらためて見つめ直す、大切な機縁となりました。

彼岸とは、仏教において迷いや執着に満ちた此岸(しがん)から、悟りの世界である彼岸へと至る道程を象徴するものです。その歩みは、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧という六波羅蜜の実践によって支えられています。同時に彼岸は、命の不思議さに思いを致し、今ここに生きていることへの感謝、そして先祖や親への報恩の誠を捧げる、きわめて人間の根源に触れる、普遍性をもった仏教の儀式でもあります。

杉野学林学長導師のもと、法華経読誦が行われ、その後、学林各科の代表が登壇し、それぞれの立場から「命への感謝」をテーマとした説法を行いました。与えられたいのちへの感謝を出発点に、他者のために生きる道を歩むことを誓う――その内容は、彼岸の教えが抽象的な理念ではなく、日々の生き方の中で静かに育まれていく実践であることを、確かな実感をもって伝えるものでした。

現代社会は、効率や合理性が重んじられる一方で、目に見えないもの、神秘や人間を超えた存在を感じ取る感受性が失われつつあるとも言われます。そのような時代にあって、伝統的な儀式が持つ意味は、決して形式的なものではありません。
こうした学林における仏教伝統儀式の実践は、人間を超えた大いなるいのちの中に自らを位置づけ、生かされていることに感謝し、菩薩としての誓いを深める、かけがえのない教育の場です。

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学林は、立正佼成会庭野日敬開祖により創設された、
法華経に基づく全人教育を行う、実践的仏教教育機関である。
The Gakurin Seminary is a global training center for engaged Buddhism and interfaith action.
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