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2025.12.13

学林光澍――仏教精神から社会と世界の課題に挑む研究発表会

2025126日、行学園キャンパスにおいて、学林光澍大学科生による専門研究発表会が開催されました。
本発表会は、学林光澍が掲げる「世に光を澍ぐ」という精神のもと、一人ひとりが自らの使命を深く見つめ、現代社会や世界が直面する課題に仏教の視座から向き合い、創造的な解決策や提言を探究する学びの集大成の場です。

令和7年度の専門研究発表会では、宗教・歴史・教育・平和・経済・心理・倫理といった多様な分野を横断する研究が発表されました。そこに共通していたのは、仏教精神を単なる思想や知識として捉えるのではなく、「いま、ここにある現実社会」とどのように結びつけ、行動や変革へとつなげていくのかという切実な問いでした。

例えば、宗教教団の歴史的変遷をたどりながら、組織が抱える発展と衰退の構造を問い直す研究や、ルワンダの民族共生の歩みを法句経・法華経の精神と照らし合わせ、和解と共生の可能性を探る試みが発表されました。そこでは、過去の悲劇や対立に目を背けることなく、人間の苦と向き合いながら未来への希望を模索する姿勢が浮かび上がります。

また、インクルーシブ教育、自己肯定感、Well-beingといった現代的課題を、仏教思想や徳倫理の観点から再構築する研究も行われました。人が人として尊重され、共に生きる社会をいかに実現するかという問いは、教育の現場のみならず、社会全体への重要な提言となっています。

さらに視野は国内にとどまらず、北東アジアにおける平和構築と宗教協力、政教分離の多様なモデルの比較、仏教経済学や実践的仏教と経営の関係性など、国際社会やグローバルな価値観の対立と共存を見据えた研究も展開されました。仏教精神が、分断の時代において対話と協調の可能性をどのように拓くのかが、具体的に問い直されています。

一方で、苦の捉え方、宗教音楽、宗教復興の歴史といったテーマからは、人間存在の根源に立ち返り、宗教が果たす役割そのものを静かに、しかし深く見つめ直そうとする思索も感じ取ることができました。

これらの研究の根底には、「仏教を学ぶ者として、いま何を考え、何を語り、どのように社会と関わるのか」という、学林光澍生一人ひとりの真摯な問いがあります。仏教精神に基づきながらも、現実社会から目を逸らさず、時に困難な課題にも正面から向き合う――その姿勢こそが、学林光澍の学びの本質であり、「世に光を澍ぐ」営みそのものです。

本研究発表会は、学林光澍生が未来に向けて放つ一筋の光であり、仏教精神が社会と世界にどのような希望をもたらし得るのかを、力強く示す機会となりました。

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学林は、立正佼成会庭野日敬開祖により創設された、
法華経に基づく全人教育を行う、実践的仏教教育機関である。
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