2025年10月10日、学林行学園キャンパスに、イタリア外人記者協会およびイタリア記者協会のプロフェッショナル・メンバーであり、佼成新聞バチカン支局長として長年にわたり宗教報道の最前線に立たれている宮平宏氏をお迎えしました。
宮平氏は1974年よりバチカン記者室に常駐し、半世紀にわたって「宗教はどのように人の救いに関わるのか」という問いを軸に、世界各地の宗教的営みと平和の動きを見つめ続けてこられました。
当日は、「宗教から見た世界平和観と諸宗教対話・協力」をテーマに講話され、学林生との活発な対話を通して深い学びの場が広がりました。

バチカンから見た「宗教の現在地」
バチカンには、諸宗教の動きや対話に関する情報が日々集まります。宮平氏はその現場から、宗教の枠を越えた協力の必要性を伝え続けています。
宮平氏は対話の中で、1965年の第二バチカン公会議閉会セッションに際し、パウロ六世が述べた「仏教徒のためにキリスト教徒が祈り、キリスト教徒のために仏教徒が祈る」という言葉を紹介し、「宇宙観に基づく世界平和構築が今こそ求められている」と強調しました。
この理念は、庭野日敬開祖が大切にされた「諸宗教対話」「万根同教」「異体同心」の精神と深く響き合うものであり、宗教の違いを超えて調和の精神で生きる人類の方向性を示すものといえます。
「宗教の違いを超えて、共に祈り、共に学び、共に歩む」― 宮平氏のメッセージ
対話の中で宮平氏は、「各々の教義によって人の救いがある。最終的に人の救いに向けて一致していく。これこそが庭野日敬開祖が説かれた“国民皆信仰”の精神であり、『皆と共に救われていく』ことこそが宗教の本質である」と語られました。
さらに、新約聖書『ヨハネによる福音書』の一節「あなたたちが一つであるように」を引用し、「宇宙観・世界観に基づいた統一構想の世界を目指さなければならない。それは仏教でいえば『一乗思想』に通じる」と述べられました。宗教間の相互理解と協力が、人類共通の平和構築の鍵であることを強調された言葉です。
学林生への励まし ― 「開祖の精神で世界へ」
最後に宮平氏は、学林生へ向けて次のような励ましを送りました。
「常に仏さまを見つめ、庭野開祖と対話を続けてください。身近に開祖を感じ、語りかけながら、一乗思想のもとで社会や世界の課題に貢献し続けてほしい。」
宮平氏の語りは、宗教を学ぶ若い世代が“信仰を生きる”という実践を通じ、平和の担い手として世界とつながることへの期待を込めたものです。
